寂しさの実体

指先がかじかむたびに思い出す
寂しさの実体
滞る血液は冬の訪れを示唆して
永い眠りにいざなう
もう疲れ果てた想いは
老廃物さえも排出しないで
幸せな記憶も忘れてしまう
飽きてゆく、暑かった季節の日々に
なにも求めないということは
生きることにはならない

次に芽吹くため、
やりすごしてゆく時間
受け入れて行く隙間を愛して
あなたの残す種を抱いて
まだ始まりもしない冬から逃げたい
遠く離れてゆくあなたと太陽は
ねえ、いつか
またわたしを抱きしめるに違いない
だってわたしはなにも求めなかったから
それは生きることにならないの?
でもわたしの髪は伸びて、
わたしの瞳は濡れた
指先はかじかんでいく
滞る、わたしの血液
あたためられないこと
寂しさの実体