東京・渋谷・サルガド展

偽善者面だけはしたくないね、
だってなにができるって言うのよ?
祖国追われて?
愛する者殺されて?
空腹に耐え?
寒さを凌ぎ?
なにができんの。
そら恐ろしい。
青年協力隊にでもなれば逃げられるの、
この感情から。
毛布を一枚送ったら癒されるの、
この気持ちは。
全然ダメ。
子を噛み殺された雌ライオンのように、
わたしは発情する。
なにも知らなければ良かった、って思いながら。
街は華やいでいるじゃないか。
その下で渦巻いているもの、
みんなで見て見ぬふりして幸福を演じるだけ。
それだけが、わたしたちのできること。
スーパーNGO。
だってとっくの昔にシェイクスピアは言い放っているじゃないか、
「人生は芝居だ」って。
生き延びようって必死の役よりも、
この台本を演じるのはきっついよ。
われわれの希望はどこに?
くだらない。
そんな夢、ない。